ライリーでの生活

過去90年以上、キワニスは多くの奇跡を見てきました。インディアナポリスの小児病院で多くの命が救われました。カリー一家の物語はその多くの奇跡の中の一つです。

文:ケーシー・ジャクソン
写真:ケーシー・ジャクソン、カーティス・ブルー、トム・ルッソ(グリーンフィールド・デイリー・レポーター)

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12時34分開始のダンスパーティーと聞いただけで、カリー一家がいかにポジティブで忍耐強いかわかるでしょう。どんなに辛いことがあっても、家族で常に希望の光を見つけてきました。一緒に時間を過ごしました。一緒に笑いました。一緒に祈りました。そして、12時34分になると一緒にダンスをしました。

しかし、家族だけでダンスするわけではありません。看護士や医師も一緒にダンスをしました。世界の人達も家族と一緒に祈り、家族のために祈りました。そして、ソーシャルメディアで家族の最新情報を入手していました。このような精神的なサポートと思いやりは、インディアナ大学ヘルスのライリー小児病院(インディアナ州インディアナポリス)に入院しているケイティー・グレース・カリーに届いたことでしょう。彼女は計り知れないほど恵まれていました。

しかし、病気でもありました。かなりの重病でした。

3年生ももうすぐ終わりの2013年5月頃から症状が出始めました。ほかの子ども達のように、夏休みの計画を立てたりとワクワクしているはずでした。しかし、体調がすぐれませんでした。喉にコブのようなものを見つけました。そのうちその「コブ」のせいで、むせてしまい、嘔吐してしまうこともよくありました。

「なにかしらの食べ物アレルギーなのではないかと思っていました。」と、父親であるダニーは言います。「食べ物を制限してすれば、症状がなくなるのではと思いました。『消化に関することにちがいない。原因はすぐにわかるだろう。』と思わせることが多々ありました。このようにしばらく過ごしました。それから娘は無気力になり、私達も気になることが増えだしました。食事に何かしら原因があると考えていることで、消化に関することを調べていくうちに実際の病気の発見につながりました。そして、何度か検査をして、私達が考えていた範囲以外に異常が見つかり始めました。その結果を受け入れることができませんでした。私達は、『何かの食物アレルギーだろ?』とお互いに言い合っていました。少しずつ徐々に理解していったという感じです。最初は打ちひしがれました。」

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ケイティーと彼女のお母さんであるジェンは、多くの検査を受けるためにライリー(小児病院)で非常に長い時間を過ごしました。牧師であるダニーはネブラスカ州で聖会に参加していました。ジェンは普段通り検査の結果をダニーに報告しました。

「ジェンから『入院させてほしいと言われた』と電話をもらいました。」と、ダニーは思い出します。「私の返事は『食物アレルギーで入院してほしいって? 食物アレルギーで入院しないといけないのか。』だったと記憶しています。」

あらゆる専門家の先生がおられました。数多くの検査をし、血液検査もしました。医師の皆さんは何かがおかしいとはわかっておられましたが、その何かがわかりませんでした。その時の状況についてダニーは「混とんとしていました。しかし、私は何千マイルも離れた所にいました。私にとってはとてもつらい状況でした。」

そして、医師の方々の答えが出ました。ケイティーが喉に感じていたコブは、実際は心臓にありました。ケイティーの肝臓の1つは完全に成長しておらず、もう1つは機能していませんでした。肝臓は血圧の調節を手助けします。しかし、肝臓の機能が不完全なケイティーの心臓はその手助けがないため、必要以上に大きくなっていました。それを彼女は「感じ」ていたのです。

「先生方から『肝機能障害』や『心不全』という言葉が出始めました。9歳の子どもについての言葉として聞くに絶えなかったですし、ショックが大きかったです。」と、ダニーは言います。「どこにいたかはっきり覚えています。ネブラスカ大学でカンファレンスに参加していました。講堂の外に立っていました。そこにベンチがあり、崩れ落ちるように座り、精神的にぐったりとしてしまいました。」

ケイティーは最初2週間ライリーに入院し、血圧を安全な正常値の範囲にまで戻しました。しかし、これはケイティーの長い旅の始まりでした。2013年9月、ケイティーは未発達の肝臓を2014年6月までに取り除く予定だったのですが、ケイティーの様態が体内の毒素のために悪化したため、本格的に肝臓提供者探しが始まりました。

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まずは母親の適性が検査されましたが、ケイティーには適しませんでした。父親が次に検査されました。

「この結果を待っていた時期のことは覚えています。これで大丈夫なのか、それともまただめなのかと。」と、ダニーは言います。「そして、結果は...」

ダニーの声が小さくなりました。彼の眼に涙が見えました。ダニーの横に座っているケイティーは、お父さんを見て笑っています。ダニーはケイティーを見つめ、涙を浮かべながら微笑みます。

「あの電話は最高でした。」


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子どもは子どもらしく

この過程で、チャイルド・ライフ・スペシャリストのチームが、ケイティーに直接、ケイティーの体に何が起こっているのかをしっかりと話しました。チームはメディカル・プレイを通して、肝臓を取り除くこと、そして新しい肝臓を移植することを説明しました。チームとケイティーは、ライリーに新しくできた「チャイルド・ライフ・ゾーン」で楽しい時間を過ごしました。ゲーム、テレビ・スタジオや救急車が置いてあります。救急車は後方が開閉するようになっていて、中がどのようになっているか学べるようになっています。このエリアは全体的に明るく、カラフルで、楽しめるようになっています。ケイティーの戦いには異なるチャイルド・ライフ・スペシャリストが段階毎についてくれました。その度にケイティーには新しい友達ができました。

「マギー(カールズ)が私に手術がどんな感じなのか教えてくれたの。」と、ケイティーが自分の手術について話してくれました。「マギーが人形をくれて、二人で手術をしたの。最初に、きれいにして、おなかを切ったの。ピーナツの形をした発泡スチロールを肝臓みたいにしておなかに入れたの。(ケイティーは彼女の新しい肝臓と人形の肝臓を「キネディー」と名づけ、「キドニー(英語で肝臓)に少し似たように綴りました。」)それから、人形を縫い合わせたの。それから、人形を小さいベッドと点滴のあるお部屋に連れていったの。」

チャイルド・ライフ・スペシャリストがいなければ、ケイティーと私達はこの病気に対してこんなにスムーズに対応できていないと思います、とダニーは言います。

「怖い医師の方もいます。また、看護師さんには素晴らしい看護をしてくださる方もいます。特別な友達として、『今日は何かたのしいことをしよう!』と部屋に来てくれます。子どもはストレスを感じることなく病院にいることができます。何とかして場を楽しく和やかにしようとしてくれます。」

マギー・カールズは、チャイルド・ライフ・スペシャリストで、ケイティーの悪いほうの肝臓を摘出する腎摘出術に向け、ケイティーの教育や精神的なサポートをしてくれました。また、ケイティーと人形の「手術」をしたのも彼女です。

「チャイルド・ライフには、マントラがあります。」とマギーは言います。「こんな風です。『子ども達が良くなるには薬以外のものも必要。』 そして、私達はその薬以外の部分です。私達は、子ども達の環境をできるだけ「日常」に保つために手助けをします。子ども達は全く意味の分からない言葉が飛び交う世界に入り込む感覚です。難しい言葉が飛び交います。だから、私達が理解できるように手助けをします。楽しい環境づくりをします。子ども達が慣れ親しんだもので接します。子どもの仕事は遊ぶことです。だから、子ども達が病院にいる間、その仕事を続けられるようにすることが私達の役目です。」


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長期にわたるパートナーシップ

チャイルド・ライフ・スペシャリストが必要な支援を確保するのがキワニス・インディアナ地区です。2013年、この地区はチャイルド・ライフ・プログラムのために45万米ドルの寄付約束を徴収し、ライリーを継続的に支援し続けました。この寄付約束がなければ、このプログラムは、スタッフやリソース不足で苦しんだことでしょう。

キワニアンのデニー・ヨダーは、ライリーK.I.D.S.委員会の委員長です。

「このプロジェクトは、スーパー・プロジェクトです。」と、彼は言います。「チャイルド・ライフで働く人達の仕事は、子ども達と一緒にいることだけのように見えますが、あらゆる手術に関する知識と5歳の子どもとその知識を共有し、子どもが手術を待ち遠しく感じるように導く様子は目を見張るものがあります。ただ子ども達と遊んでいるだけのように見えるかもしれませんが、知識と経験、そして子ども達を安心させる技術には驚くばかりです。」

ダニーとケイティーは2014年12月15日に手術を受けました。ダニーがまずインディアナ大学病院の手術室に入りました。ダニーの肝臓が摘出され、通路でつながっている隣のライリー(小児病院)の手術室で待っていたケイティーのもとに急いで届けられました。

手術は成功しました。ケイティーの手術では、ケイティーの肝臓ろ過率(肝臓の血流値がわかる)が命の危機にかかわる9にまで下がりました。(健常者の場合、ろ過率は100以上です。)12月26日、ダニーはツイッターでケイティーの値が109になったことをつぶやきました。

そして、家に帰ることができました。

「ライリーでお世話になった子どもを持つ親として、」とダニーは言います。「寛大な心でこのような場所を支援する人達は...私が思うに、病院に寄付をする場合、『お医者さんが居て、看護師さんが居る』と表面の体制を見るのではないかと。しかし、このような場所の支援のために寄付をする場合、すべてのお金とその金額の向こうには、名前のある人がいます。家族がいます。そして、物語があります。だから、何をするかが大事になってきます。非常に重要です。感謝しきれません。」


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チャイルド・ライフとは?

インディアナ大学ヘルスのライリー・チャイルド・ライフ・プログラムは、子ども達のストレスや不安を最小限にするため、セラピーやアートを使って、入院中の子どもとその家族の社会的なニーズを満たし、情緒の安定、そして、必要な教育をします。

チャイルド・ライフが患者とその家族をサポートする方法は以下の通りです。

  • ベッドサイドでできるアクティビティ
  • 各フロアにあるチャイルド・ライフの特別プレイルームで行うアクティビティ
  • 手術前プログラム
  • 治療に伴う痛みを和らげたり、気を紛らわす
  • 患者への教育
  • 特別アートとミュージック・プログラム
  • 休日のお祝いと行事、季節のイベントのお祝い

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インディアナ地区キワニスおよびライリー小児病院 年表

1919  インディアナ地区のキワニアン、病院のために資金調達活動を始める。

1924  ライリー小児病院開院。初年度、1,200人の子どもを治療する。

1926  インディアナ地区キワニス、キワニスKウィング建設のため5万米ドルを調達する。キワニスコートヤードには当時の隅石を見ることができる。

1958  キワニス診断・外来センターが開院する。

1975  キワニスKウィングのリフォームが完成する。

1991  インディアナ・キワニスクラブ、100万米ドルの寄付約束を行う。

2004  キワニス、最初のMICU(移動集中治療室)を多くの救急車に開放する。

2009  キワニス、糖尿病のリサーチ のための「Path to a Cure(治癒への道)」のために100万米ドルの寄付約束を調達する。

2013  キワニス、チャイルド・ライフ・プログラムの支援のために45万米ドルの寄付約束を調達する。


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ライリー小児病院のキワニスのプロジェクト

  • キワニスKウィング
  • キワニスコートヤード
  • キワニス・ヘリポート
  • キワニス・エレベーター
  • キワニス・トーチ
  • キワニス・レッド・ワゴン・コラル
  • キワニスMICU
  • キワニス・ヘリコプター
  • キワニス・ペアレント・コンフォート・カート
  • キワニス・リーチアウト・プログラム
  • キワニス・リーチアウト・アンド・リード
  • キワニス子ども怪我予防講座
  • キワニス古自転車安全講座
  • キワニス・マジック・キャッスル・カート
  • キワニス・ジャンプ・キッズ・ジャンプ・ムーブメント
  • チャイルド・ライフ・プログラム
  • キワニス・トラウマ・ドール
  • キワニス・ネックピロー
  • キワニス・ブランケット

情報提供:ライリー子ども財団。RileyKids.org


 

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