テキサス州のキワニアンは機械の知識を利用してアフリカの女性達を助けます。
文:ジュリー・セイター
テキサス州にある自動車修理ショップのオーナーであり、自身も卓越した技術者であり、また長きにわたりキワニアンであるジョン・エアネスは自動車の事なら何でも知っています。しかし、自分の専門知識がアフリカで役立つ日が来ることなど全く思っていませんでした。
この1年間、ガルベストン・キワニスクラブからの助成金のおかげで、エアネスは、「アフリカン・チルドレンズ・ヘイブン」の専務理事であるエド・サルズバーガーと共にケニアを訪問していました。テキサス州を本拠地とし、ヘイブンはアフリカの孤児や若い女性を助ける活動をしています。
ケニア滞在中、エアネスはテクニカル・アドバイザーとしてあるプロジェクトに関わりました。そのプロジェクトで、ジョン・ディア・トラクターが「ミッション・ウィズ・ア・ビジョン」に送られました。「ミッション・ウィズ・ア・ビジョン」は、シェルターと教育的サポートを若いマサイ族の女性に提供している団体です。13~19歳の子ども達は、マサイ族のしきたりである性器切除や強制結婚から逃れるため自身の村から逃げ出し、命の危険にさらされています。この15年間で、ミッションは約1,000人の女の子達がより良い未来を見つけられるように手助けしてきました。
ミッションは10エーカーの農場を運営しており、安全な家に住んでいる住民とスタッフの食物を提供し、運営費と奨学金のための収益を農場運営で得ています。エアネスが来る前までは、すべての農作業は苦労をしながらクワとナタを使って行っていました。しかし、トラクターの到着の予定と共に全てが変わりました。若い女性達がトラクターの操作方法を学んだのです。
2週間をかけて、エアネスはミッションの住民を重機操縦士として訓練しました。待ちに待ったトレーニングです。
「最初に会った女性達は、とてもシャイで無口でした。」と、エアネスは思い出します。「トラクターに乗り、耕し始める頃には、自分達でできるようになったという彼女達の興奮は最高潮に達していました。」
このような自立は、10代の女性にとって、とても珍しいことです。
「マサイ族の女性や女の子が何らかの教育を受けることは、とても珍しいことです。」と、サルズバーガーは言います。「まだ抵抗があります。若い女性が重機の操縦士として訓練を受けるのは本当に珍しいことです。彼女達がおそらくマサイ族の女性で初めて資格を取った女性だと聞きました。」
エアネスは、こう付け加えました。「畑を耕し始めると、彼女達は活き活きとしているようでした。他の人達の農場に出向き、畑を耕して、お金を稼ぎ、そしてこれを繰り返すたびに自分達が向上していることをとても喜んでいました。」(敬称略)